VOLVO|INTERCEPTION (The Greatest Interception Ever)|2015|アメリカ

ライバルのCM枠を、ぜんぶ自分のものにした日 / Volvo「INTERCEPTION」

450万ドル払わずに、スーパーボウルをジャックする。そんなこと、できるわけないじゃん、と思うクマ? でもVolvoはやったクマ。ライバルたちが6000万ドルを注ぎ込んだその瞬間に、Twitterで世界トレンド入り。これがカンヌグランプリクマ。

背景・課題

Volvoはグローバルでは評価されていたものの、最重要市場のひとつであるアメリカでの認知が低迷していたクマ。次世代モデルXC90の発表を控え、ブランド再生の正念場だったクマ。スーパーボウルの広告枠は30秒で450万ドル。2015年のスーパーボウルでは、メルセデス・ベンツ、レクサス、日産、フィアット、トヨタ、起亜が合計6000万ドルを投入していたクマ。Volvoはその枠をまったく買わなかった。限られた予算で、この巨大な広告戦争のど真ん中に割って入る必要があったクマ。

ねらい・インサイト

人々が自然とVolvoについて語り出すことはない。かつて消費者が抱いていたブランドへの愛を取り戻す必要があったクマ。競合がテレビ広告に膨大な予算を注ぐその瞬間を、スマートなセカンドスクリーン戦術で自分たちへの注目に転換する――そのアイデアの核心は、Volvoが常に大切にしてきた「人間中心」の価値観そのものだったクマ。お金をかけて注目を集めるのではなく、消費者に大切な人のために何かをする機会を与える。それがVolvoらしさクマ。

アイデア

スーパーボウル中継中、どの自動車メーカーのCMが流れたときでも、視聴者は#VolvoContestのハッシュタグをつけて「誰にVolvoをあげたいか」をツイートできる仕組みクマ。すべてのツイートにVolvoから自動返信が届き、ノミネート理由を記入するフォームへ誘導。最終的に5名の当選者が選ばれ、XC60が贈られたクマ。Jimmy Kimmel Live!での独占スケッチと車両プレゼントで事前認知を爆発的に高め、試合中はリアルタイムでVolvoが試合の展開に合わせたツイートを投下し続け、参加を促した。つまり、ライバルのCMが流れるたびに、視聴者の手元のスマホはVolvoのことを考える装置になったクマ。

展開・成果

4時間の放送中に55,000件の#VolvoContestツイートが投稿され、最大で毎分2,000ツイートに到達。スーパーボウル当日、自動車関連ハッシュタグで最多ツイート数を記録し、#VolvoContestは3回トレンド入り、「Volvo」はグローバルトレンドになったクマ。Volvoは自動車ブランドの中で言及数3位、そして広告を出していない唯一のブランドとして全米・全世界でトレンド入りしたクマ。獲得メディアインプレッションは2億3000万、価値換算で4400万ドル。翌月、XC60の売上は70%増加したクマ。Grey New YorkはCannes Lionsで2,813エントリーの中からGrand Prixを受賞。審査員は「スマート、戦略的、クリエイティブ、そしてリアルタイム」と評価したクマ。

余韻

ライバルが大金を払って30秒の枠を買ったその瞬間を、まるごと自分のものにする。そんな「ありえない」を、人間への誠実さと戦略の強度で実現したこのキャンペーンは、クマにとって広告の教科書クマ。お金がなくても、アイデアと勇気があれば世界は変えられる――そう信じさせてくれる一本クマ。ボルボのことを考えながらライバルのCMを見る、その倒錯した構造の美しさに、心からしびれるクマ〜!

▎クレジット

広告主
VOLVO
代理店
Grey New York (Creative)Mindshare (Media)Waggener Edstrom (PR)
受賞
Cannes Grand Prix (2015)

▎タグ

▎広告くんが選ぶ関連3本

同じ匂いがするクマ〜