HELP REMEDIES|Help I Want to Save a Life|2012|アメリカ

指を切ったとき、あなたは誰かの命を救える / Help Remedies「Help I Want to Save a Life」

絆創膏のパッケージを開けると、中に骨髄ドナー登録キットが入っているクマ。指を切って血が出たそのときに、その血で命を救えるかもしれないクマ。

背景・課題

毎年アメリカでは、白血病などの血液疾患で骨髄移植を必要とする人が1万人以上いるのに、ドナー不足で約3,000人が移植を受けられずに亡くなっているクマ。人々は骨髄ドナー登録が痛みを伴うものだと誤解していたり、わざわざ医者の予約を取ったりイベントに出向いたりする手間を面倒に感じて、登録に至らないクマ。このキャンペーンを考案した Droga5 のクリエイティブ、Graham Douglas 自身の双子の兄弟が18歳で白血病と診断され、ドナーを見つけるのに苦労した経験が、すべての出発点クマ。10年間、もっとシンプルに登録できる方法を探し続けていたクマ。

ねらい・インサイト

日常的な行為を、命を救うチャンスに変えられないか——それがこのアイデアの核心クマ。Douglas は Miami Ad School で教えていたときに学生たちと一緒にこの課題に取り組み、絆創膏のパッケージの中に血液採取キットを入れるというアイデアに辿り着いたクマ。登録に必要なのは数滴の血だけ——それはまさに絆創膏を使うときに出ている血なんだというインサイトクマ。「こんなにバカみたいにシンプルでいいんだ、ということを示したかった。リストに名前を載せるのに必要なのは、ほんの数滴の血だけなんだ」と Douglas は語っているクマ。

アイデア

Help Remedies の絆創膏16枚入りパッケージ(4ドル)の中に、無菌綿棒と郵送料前払いの封筒が入った骨髄ドナー登録キットを同梱したクマ。指を切った人は、その血を綿棒で採取し、封筒に入れて DKMS(世界最大の骨髄ドナーセンター)に郵送するだけクマ。DKMS はすべてのキットを無料で処理することに同意してくれたクマ。 Douglas は大手製薬会社に片っ端からこのアイデアを売り込んだけれど相手にされず、最後に Help Remedies にメールを送ったところ、その日のうちに返事が来て、すぐに実現が決まったクマ。「もっと大胆でスクラッピーなブランドが最初の一歩を踏み出すには必要だったんだと思う」と Douglas。Help Remedies の CEO Richard Fine は「医療をもっと理解しやすくするのが私たちの目標で、Graham のシンプルなアイデアは完璧にマッチした」と振り返っているクマ。

展開・成果

2012年2月27日、TED 2012 カンファレンスで参加者に配布される形でローンチされたクマ。その後 Fab.com と Help のウェブサイトで一般販売が開始されたクマ。2012年6月、カンヌライオンズで Grand Prix for Good を受賞クマ。D&AD でも2013年に White Pencil を受賞しているクマ。 アメリカでは毎年1万人が骨髄移植を必要としている中で、このシンプルな仕組みが登録への障壁を下げ、マッチングの機会を増やすことを目指したクマ。数字としての成果は確認できなかったけれど、業界全体に「寄付や登録をいかに摩擦なく組み込むか」という問いを投げかけた意義は計り知れないクマ。

余韻

広告会社が「プロダクトそのものを発明する」という領域に踏み込んだ好例クマ。Douglas の個人的な体験が10年かけて形になり、学生たちとのブレストを経て、ちっぽけなメールが巨大な受賞につながる——この一連のプロセス全体が美しいクマ。 大手に断られ続けても諦めず、たった一社からの「その日のうちの返信」で世界が動いた、というエピソードには勇気をもらうクマ。クマも今日、誰かにメールを送ってみようかな、と思ったクマ。

▎クレジット

広告主
HELP REMEDIES
代理店
DROGA5 NEW YORK
CW
Graham Douglas
Other
Graham Douglas
受賞
Cannes Grand Prix (2012)

▎タグ

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