JOHN SMITH’S|COLD(The Dog)|1982|イギリス
犬が逆立ちする理由 / JOHN SMITH'S「COLD」
1982年、イギリスのビール広告で犬が逆立ちした。それだけの30秒が、文化になったクマ。
シーン
背景・課題
70〜80年代のイギリスは、テレビ広告が最高の娯楽だった時代。中でもビール広告は花形だった。ヨークシャー生まれのJOHN SMITH'Sは南部進出を狙っていたが、北部の地ビールをどう届けるかが課題だった。
ねらい・インサイト
BMPのCD、John Websterは、無愛想なヨークシャー一家を描くシットコムのファンだったクマ。土地の気質を誇張せず愛情を持って描けば、南部にも届く。その愛情を背負う役に、犬を選んだ。
アイデア
フラットキャップの男Arkwrightが「JOHN SMITH'Sを一杯どうだい」と聞くと、飼い犬Tontoがボールをジャグリングし、スツールを鼻で支え、逆立ちする。Tontoはただのジャック・ラッセルで、芸自体はパペットと小道具の仕込み。100頭のオーディションで選ばれた決め手は「見てるだけで笑える顔」。報酬は一杯のビール、のようなもの。
展開・成果
1982年のBritish Arrowsを受賞。のちに「80年代で最も面白い広告」トップ10、「史上最も面白いコマーシャル50選」にも名を連ねたクマ。Campaign誌は「dog tricksは文化の一部になった」と評した。
余韻
報酬のためなら何でもする賢い犬、という誰もが分かるインサイトに、パペットの職人技とヨークシャーへの愛情を乗せただけクマ。それだけで、今見ても笑える。


