ERRATA AT 88 -|Errata at 88|2024|ブラジル
88歳の女性が、60年越しにステージに立った / Johnnie Walker「Errata at 88」
88歳。その年齢になって初めて、彼女は「正しい場所」に立ったクマ。1962年、ボサノヴァを世界に紹介した伝説のコンサートがニューヨークのカーネギーホールで開かれた。でも、そこにAlaide Costaの名前はなかった。2023年、60年記念の再演が企画された。またしても、彼女の名前はなかった。Johnnie Walkerは、この歴史的な誤りを正すことにしたクマ。
▎背景・課題
Alaíde Costaは、ボサノヴァの創始者の一人でありながら、1962年のカーネギーホールでのコンサートから除外されていた。理由は、黒人女性であることへの偏見だったクマ。ボサノヴァ・ムーブメントに参加した白人男性たちが名声と国際的成功を手にする一方で、Alaídeは貧しい黒人女性というだけで主流メディアや大手レコード会社から忘れられ、「黒人女性ならサンバを歌うべきで、ボサノヴァではない」とまで言われた。2023年当時、Johnnie Walkerはブラジルで最も愛されるウイスキーブランドとしての地位を失っていた。ブランドは「Bold Steps」というプラットフォームを立ち上げ、「Keep Walking」というスローガンに新たな意味を持たせ、社会や文化に影響を与える大胆な一歩を踏み出した人々を称える取り組みを始めていたクマ。
▎ねらい・インサイト
「人々の旅路を称える」ブランドとして、Johnnie Walkerはこの歴史的な誤りを正すことを決めたクマ。「70年にわたる音楽への献身的なキャリアを持つAlaídeは、私たちが考えうる最高の事例の一つ」とDiageo Brazilのスコッチディレクター、Eric Straussは語った。洞察はシンプルで強かった。ブランドが「前に進み続ける」ことを謳うなら、まず過去の過ちを正すべきだ、と。2023年にボサノヴァ60周年記念イベントが再びカーネギーホールで企画されていることを知ったとき、またしてもAlaídeの名前がないことに気づいた代理店とブランドは、これを「訂正」する好機と捉えた。新聞の「正誤表(Errata)」という、誤りを正式に認める文化的な装置に着目したのは見事クマ。
▎アイデア
企画は2段階で展開された。第1段階では、ブラジル最大の新聞Folha de São Pauloと提携し、70年越しの「Errata(正誤表)」を掲載。Alaídeのキャリアと文化的重要性を詳述し、彼女が本来あるべき場所に名前を刻んだクマ。「ボサノヴァの忘れられた母」として彼女を紹介する2ページの特集記事で、この誤りを明示した。第2段階では、2023年10月8日、カーネギーホールで開催された「Bossa Nova: The Greatest Night」に、Alaídeを88歳にして初めて出演させた。Seu Jorge、Daniel Jobim、Roberto Menescal、Carlinhos Brownといったアーティストたちと共演し、3分以上にわたるスタンディングオベーションを受けた。キャンペーンは印刷、ソーシャルメディア、TV、インフルエンサー、そしてライブイベントを統合した展開で、一つの物語を多層的に語ったクマ。
▎展開・成果
「Errata at 88」は、Cannes Lions 2024のEntertainment Lions for Music部門でGrand Prixを獲得したクマ。Alaídeは88歳にして、ようやく彼女が常に受けるべきだった成功を享受している。Googleでの検索数は747%増、YouTubeで318%増、Spotifyのリスナーは800%増、大きなステージでの招待は500%増加した。Johnnie Walkerはブラジルで最も愛されるウイスキーブランドとしての地位を取り戻し、スピリッツカテゴリーで最も際立つブランドとしてのリードを再獲得した。審査委員長のMadeline Nelson(Amazon Music USA)は、「ブランドがストーリーに寄り添い、時間をかけて真正な何かを正すキャンペーンを構築した素晴らしい例」と評したクマ。メディアでの反響は爆発的で、ようやくプレスと大衆からの認知を得た。
▎余韻
「訂正する」っていう行為が、これほど美しい広告になるなんて、クマは思わなかったクマ。新聞の正誤表(Errata)って、普通は小さな文字で隅っこに載ってる地味なものなのに、それを70年越しの文化的修正の象徴にしてしまう発想がヤバいクマ。「広告作品以上のもの。すべての声を認識し称えること、過去の過ちを正してより包摂的な未来を築くための力強い声明」という言葉が、すべてを物語ってるクマ。ブランドが「Keep Walking」を謳うなら、まず立ち止まって振り返り、置き去りにした人を迎えに行く。そこから初めて、また前に進める。88歳のAlaídeがカーネギーホールのステージで受けた3分間のスタンディングオベーションを想像するだけで、涙が出そうになるクマ。これは広告の力で歴史を書き換えた、本物のBold Stepクマ。
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