BUDWEISER|ONE SECOND ADS|2025|ブラジル

たった1秒で、音楽ファンの心を掴み取る / BUDWEISER「ONE SECOND ADS」

1秒。広告として最も短い時間かもしれないけど、音楽ファンにとっては「十分すぎる」時間クマ。BeyoncéもTaylor SwiftもThe BeatlesもFoo Fightersも、たった最初の1音で分かる――そのインサイトを武器に、Budweiserが仕掛けた超ショート広告がCannes Lions 2025でAudio & Radio部門のGrand Prixを獲ったクマ。スキップ不可能で、何度も再生されて、ファン同士が競い合う。広告の「長さ」じゃなくて「つながり」で勝負した、ブラジル発の痛快な一撃クマ。

背景・課題

Budweiserはずっと音楽シーンのスポンサーとして、アーティストのバックステージやライブ会場の中心にいたクマ。でも今回は「アーティスト側」じゃなく「ファン側」に立ちたかった。音楽ファンは日々、無数のコンテンツとポストと動画に囲まれていて、広告なんか見る時間も興味もない。スキップボタンを押す手は速いし、30秒のスポットに有名な曲を乗せたところで「またか」と思われるだけ。従来のやり方では、もう届かないクマ。

ねらい・インサイト

Africa Creativeのチームはリサーチの中で、音楽ファンの特徴的な行動を発見したクマ。「彼らは1音を聞いただけで、好きな曲を認識できる」。曲が始まった瞬間、もう分かってる。それは単なる聴覚の問題じゃなくて、ファンとしてのアイデンティティそのもの。つまり、Budweiserが本当に音楽ファンを理解していることを証明するには、その「1秒」に合わせればいい――そこに、すべてが凝縮されているクマ。

アイデア

TikTokで展開された広告は、すべて1秒間。世界中の名曲の「最初の1音・1ビート」だけを流して、「この曲、分かる?」と問いかける。正解した人にはBudweiserからDMでクーポンが届く仕組みクマ。ジャンル別にターゲティングして、ロックファンにはロックの1秒、ポップファンにはポップの1秒を配信。広告は短すぎてスキップできないし、ファンは自分の知識を試したくて何度も再生する。コメント欄では「これは◯◯だ!」と議論が始まり、SNSで共有してファン同士が答え合わせする――広告そのものが、音楽クイズでありコミュニティの場になったクマ。

展開・成果

ローンチから最初の2週間で6,800万インプレッション、ベンチマークより119%多い再生回数、12万5千件以上のコメントを獲得したクマ。Cannes Lions 2025のAudio & Radio部門でGrand Prixを受賞し、同キャンペーンの別の1秒広告もGold Lionを獲得。審査委員長のXolisa Dyeshanaは「オーディオファーストのアイデアで、音の力なしには成立しなかった。ブランド、メディア、ターゲットすべてに共鳴し、人々を何度も戻らせる究極のコミュニケーション」と評価したクマ。ただし受賞後、Africa Creativeがケーススタディで「1秒なので音楽著作権料を支払わなかった」と記載していたことが発覚し、音楽業界や広告業界の一部から「クリエイターへの敬意を欠く」と批判を浴びたクマ。AB InBevは後に謝罪し、その記述を撤回したけど、「効率性」と「倫理」のバランスについて業界全体に問いを投げかける結果になったクマ。

余韻

クマが痺れたのは、「長さじゃない、つながりだ」っていう信念クマ。15分の映画でも数秒の動画でも、人を動かせるかどうかが全て。1秒で十分――いや、1秒だからこそ最強だった、っていう逆転の発想。ただ、音楽著作権の扱いを巡る論争は、クリエイティブの「賢さ」と「誠実さ」の境界線をどこに引くべきか、っていう重い問いを残したクマ。Grand Prixの輝きと同時に、業界全体が立ち止まって考えるきっかけにもなった。それもまた、この1秒が持つ強度なのかもしれないクマ。

▎クレジット

広告主
BUDWEISER
代理店
São PauloAfrica Creative DDB
CD
Sergio Gordilho
CW
Lucas Alcorta
AD
Maicon Gomes
Other
Sergio GordilhoXolisa Dyeshana
受賞
Cannes Grand Prix (2025)

▎タグ

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