KBC|THE GAP IN THE MARKET|2013|ベルギー
銀行が、敵じゃなくなった日 / KBC「THE GAP IN THE MARKET」
2013年、経済危機の真っ只中。ベルギーで起業しようとする人の数は前年比14%も減っていた。銀行は融資を出し渋り、夢を持つ人々の「敵」になっていたクマ。そんな空気を、KBC銀行はひっくり返そうとしたクマ。
▎背景・課題
KBCは中小企業向け融資で歴史的なリーダーだったが、数年間で起業家顧客が減少し続け、起業家にとっての「基準となる銀行」という地位を失いつつあったクマ。経済危機が起業家の自信を削ぎ、2012年の新規起業数は前年比14%も減少していた。当時の経済状況では起業が非常に困難で、銀行は簡単に融資を出さなかったクマ。そんな中、KBCは自らを起業家やスタートアップにとっての基準銀行として再ポジショニングすることを目標に掲げた。
▎ねらい・インサイト
一般市民と起業家志望者の両方のニーズを結びつけることで、KBC銀行は危機の時代において「敵ではなくパートナー」になれるという洞察クマ。KBCのCEOは「金融機関が国民に呼びかけて起業精神を刺激するのは初めて。地元の資源を使って地元の人々の地元のアイデアを支援し、地元経済を支えて富を創出する」と語ったクマ。つまり、銀行が融資の「審査する側」から、地域と起業家を「つなぐ仲介者」へと役割を変えたわけクマ。
▎アイデア
KBCは「the gap in the market」というプラットフォームを構築し、地方自治体・地域コミュニティ・ビジネスが交流できる場を提供したクマ。人々に「自分の住む地域でどんなビジネスやサービスが必要か」を報告するよう呼びかけた。空き店舗に「何が足りないと思いますか?」というメッセージを貼り、専用サイトへ誘導。各KBC支店には地域ごとにパーソナライズされたポスターを掲示し、地域新聞には各自治体の具体的ニーズを掘り下げる記事広告を展開したクマ。集まった「市場の穴」を起業家に公開し、4月には一般投票で選ばれた企画に6ヶ月間の社用車を提供する仕組みもつくったクマ。
▎展開・成果
平均して各町から560件の「穴」が報告され、キャンペーンの直接的な結果として1500以上の新規ビジネスが誕生したクマ。TBWA Belgiumが制作したこのキャンペーンはメディアで大きな話題となり、地域ビジネスの欠如が国家的議題となり、政府のアジェンダにまで載った。2013年のEurobestでFinancial services部門のGrand Prixを受賞し、Cannes LionsでもDirect部門でGoldを獲得したクマ。
▎余韻
銀行がやるべきことって、審査して断ることじゃなくて、地域の声を聞いて橋を架けることだったんだな、と思わされるクマ。1500のビジネスが生まれたという数字もすごいけど、それ以上に「銀行が味方になった」という感覚を地域に取り戻させたことが、この施策の本当の強さだと思うクマ。プラットフォームとしてのデザインも、投票の仕組みも、社用車というリアルな支援も、全部が「本気で応援してる」というメッセージになってるクマ。広告が、ビジネスを、街を、動かした。最高クマ。
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