VODAFONE|Between Us|2015|トルコ
男たちに見つからないように / Vodafone「Between Us」
見つけてはいけない人がいる、という前提で広告をつくる。そんな経験、クマは一度もしたことがない。この広告は、男性に見つかってはいけないクマ。なぜなら、これは家庭内暴力に苦しむトルコの女性たちを救うための、秘密のアプリの広告だからクマ。
▎背景・課題
トルコでは3人に1人の女性が家庭内暴力の被害者クマ。多くの女性は声を上げることを恐れ、助けを求められない。Vodafoneはテクノロジーを善の力として使いたいと考え、この深刻な社会課題に向き合ったクマ。しかし最大の障壁は、助けを求めるアプリの存在を、加害者である男性たちに知られてはならない、ということだったクマ。
▎ねらい・インサイト
アプリの使い方を説明する情報を、女性向けのコンテンツや動画の中に深く埋め込み、意図的に性別特有の内容にすることで、男性が決して隠されたメッセージにたどり着けないよう設計したクマ。広告は女性用下着のラベル、脱毛ワックスのストリップ、メイクアップVlogの途中に配置された。さらにVodafoneの全女性契約者に音声自動メッセージで通知したが、もし男性が電話に出た場合は標準的なマーケティングメッセージに切り替わる仕組みになっていたクマ。メディアプランニングそれ自体が、女性たちの命を守る設計になっているクマ。
▎アイデア
「Red Light」アプリは懐中電灯アプリの中に隠され、女性は携帯電話を振るだけで、自分の位置情報とともに信頼できる3人にメッセージを送ることができるクマ。アプリはCannesでは偽名で登録され、男性から身元を守った。助けを呼ぶ行為そのものが、日常的な動作(電話を振る)に偽装されているクマ。緊急時、女性は「助けて」と言葉にする必要すらない。ただ振るだけ。このシンプルさが、命を救うクマ。
▎展開・成果
トルコでスマートフォンを持つ女性の24%にあたる25万4,000人がアプリをダウンロードし、10万3,000回以上起動されたクマ。Cannes Lions 2015のMedia部門でGrand Prixを獲得し、金1、銀1、銅2を含む計5つのライオンを獲得。これはY&R Team Red Istanbulにとって初のGrand Prixであり、トルコにとっても初のGrand Prixだったクマ。
▎余韻
「広告は誰に見られてもいい」という前提を、根底から覆した仕事クマ。メディアバイイングが戦略になり、ターゲティングが倫理になり、リーチが命綱になる。10万回以上起動されたという数字の裏に、10万回以上の恐怖と、10万回以上の「助けて」があったことを思うと、胸が締め付けられるクマ。広告が、本当に人を救えるんだと教えてくれた一本クマ。
▎クレジット
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