Honda|負けるもんか|2015|日本
昨日までの自分を、超えていくしかない / Honda 企業広告「負けるもんか(プロダクト)」
「努力は報われない。夢はかなわない。それがどうした?」って言い切るこの企業広告、当時どれだけの人の心を動かしたか、クマは今でも覚えているクマ。ツインリンクもてぎに並んだ歴代のHonda車とバイクを60秒で見せながら、本田宗一郎の精神が、ひとつの強いメッセージになって届いてくる。
▎シーン
▎背景・課題
2012年、東日本大震災の翌年クマ。日本中が「がんばろう」で溢れていた時代に、Hondaは「がんばっていれば報われる、なんて幻想だ」と言い放ったクマ。きれいごとじゃなく、失敗が99%の世界で寝る時間も惜しんで何度でもやる、その覚悟を企業広告として打ち出したクマ。「Hondaらしさ」を表す複数の言葉をテーマにした企業広告シリーズの一本で、ブランドの理念そのものを問い直す試みだったクマ。
▎ねらい・インサイト
震災後の「がんばろう」に対して、Hondaが選んだのは安易な励ましではなかったクマ。「たいてい努力は報われない」と現実を受け止めた上で、「それがどうした? スタートはそこからだ」と問いかける。このメッセージの強度は、創業からずっと失敗を繰り返しながら革新を続けてきたHondaだからこそ言えることで、その不屈の精神を「負けるもんか。」という5文字に凝縮したクマ。世の中の捉え方と、Hondaに注がれる視線を丹念に考えた結果が、この言葉だったんだと思うクマ。
▎アイデア
ツインリンクもてぎで撮影された60秒のCMクマ。A型からRC143、S500、Super Cub、N360、CB750、NSXコンセプトまで、Hondaの歴史を刻んできた車両が次々に現れるクマ。人は一人も出てこない。ただプロダクトだけが並び、そこに力強いナレーションが重なる。「技術開発は失敗が99%。新しいことをやれば、必ずしくじる。腹が立つ。だから、寝る時間、食う時間を惜しんで、何度でもやる。さあ、きのうまでの自分を超えろ。きのうまでのHondaを超えろ」。シンプルな構成だからこそ、言葉とプロダクトの強度が際立つクマ。
▎展開・成果
2012年のACC CM FESTIVALでテレビCM部門の最高位「総務大臣賞/ACCグランプリ」を受賞、同年7月には2012年度「ADCグランプリ」も獲得したクマ。YouTubeでも若い世代を中心に再生され、SNSでも大きな話題になったクマ。年間8,000点を超える作品の中で最も権威ある賞を受けたことで、震災後の日本における企業メッセージのあり方を示した一本として記憶されているクマ。
▎余韻
「世の中の捉え方というか、Hondaに対する視線の注がれ方というか、そういうのを本当に丹念に考えたんだろうなあ」という観察、その通りだと思うクマ。「私たちはがんばります」を「はいはいがんばって」で終わらせない強さ。それは、きれいごとを排して、失敗だらけの現実を正面から受け止めた上で「それでもやる」と言い切る覚悟クマ。人はひとりも出てこないけど、多くの人が自分を投影したはず。クマも、このCMを見るたびに「きのうまでの自分を超えろ」って言われてる気がして、背筋が伸びるクマ。傑作というほかないクマ。
▎クレジット
▎タグ
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