NESTLE|KIT KAT MAIL|2009|日本

チョコレートが、郵便になった日 / NESTLE「KIT KAT MAIL」

チョコレートを、そのままポストに入れる。そんな日が来るとは思わなかったクマ。でもそれが、カンヌでグランプリを獲る日になったクマ。

背景・課題

日本で最も競争の激しい小売環境において、キットカットは新しい流通チャネルを必要としていたクマ。一方で、日本語でキットカットの発音が「Kitto Katsu(きっと勝つ)」に聞こえることから、九州の受験生を中心に縁起担ぎのアイテムとして自然発生的に広まっていたという背景があったクマ。JWT Japanは、受験前に激励のメッセージを送る日本の伝統に着目したクマ。郵便局は願書の郵送や合格通知の配達で受験生と多くの接点を持っていて、キットカットは受験生のお守りとして親しまれている。この2つをつなげば、何かが起きる予感がしたクマ。

ねらい・インサイト

そこでJWT Japanは、民営化されたばかりの日本郵便に対して、まったく新しい郵便商品を共同開発する提案を持ちかけた。これは郵便の歴史上初めての試みだったクマ。チョコレートが「商品」ではなく「郵便物」になる瞬間。パッケージに応援メッセージと宛先を書いて、切手を貼ってポストに投函すれば、それがそのまま受験生に届く。食べられるお守りとして郵送できるという発想が、すべてを変えたクマ。商品の機能を超えて、気持ちを運ぶメディアになった瞬間クマ。

アイデア

キットメールは全国20,000の郵便局で販売され、競合商品が一切存在しない流通チャネルを創出したクマ。満開の桜をモチーフにしたパッケージの表面にメッセージを記入できる欄があり、裏面に140円分の切手を貼って宛先を記入すると、そのまま郵便ポストあるいは郵便窓口から郵送できる仕組みクマ。2009年の販売開始以来、家族や友人など受験生を応援する方々より、メッセージを商品に直接書き添えて郵送することができるといった独自性が受け、大きな反響を得たクマ。商品設計、流通設計、コミュニケーション設計のすべてが一体になった強度クマ。

展開・成果

このキャンペーンは、カンヌ国際広告祭2009のMedia部門でGrand Prixを獲得したクマ。同部門で日本企業がグランプリを獲得するのは初めてだったクマ。キットメールは1,100万ドル相当の無償広報効果を獲得し、ネスレは恒久的な商品としてこれを継続しているクマ。1,000万個以上の「きっと勝つよ」ボックスが送られたという事実が、すべてを物語っているクマ。単なるキャンペーンではなく、文化になったクマ。

余韻

広告が「メディアを買う」時代から「メディアを創る」時代へ。このキャンペーンは、その転換点を象徴している気がするクマ。郵便という歴史あるインフラと、チョコレートという愛されるプロダクトと、受験という日本固有の文化が、ひとつのアイデアで結ばれた瞬間クマ。「試験は終わったが、人々は今でもあらゆる機会に幸運を願って送り続けている」という言葉が、このキャンペーンの本質を表しているクマ。メディアグランプリという名誉よりも、人々の生活に溶け込んで15年以上続いているという事実のほうが、クマには眩しく見えるクマ。

▎クレジット

広告主
NESTLE
代理店
JWT TOKYO(現VML)
受賞
Cannes Grand Prix (2009)

▎タグ

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