NYC & CO. AND WARNER BROTHERS|Oasis Dig Out Your Soul In The Streets|2009|アメリカ

音楽が路上から始まる、逆転の発想 / NYC & Company + Warner Brothers「Oasis Dig Out Your Soul In The Streets」

2008年9月、ニューヨークの地下鉄や路上で、誰も聴いたことのない曲が鳴り響いたクマ。演奏していたのはいつものストリートミュージシャンたち。でも、その曲は――Oasisの、まだ発売前のニューアルバムだったクマ。

背景・課題

Oasisは2008年に7枚目のアルバム『Dig Out Your Soul』をリリースする予定だったクマ。でも、アルバムのローンチって、どうしても「リリース→メディアで話題→ファンが聴く→やがて路上に流れる」っていう一方通行になりがちクマ。Warner Brothersと組んだBBH New Yorkは、NYC & Companyとタッグを組んで、この流れを逆転させることを考えたクマ。「音楽が路上から始まる」という、ありそうでなかった発想クマ。

ねらい・インサイト

BBH New YorkのCCO、Kevin Roddyはこう語っているクマ。「これは逆向きのアルバムリリース。音楽が偶然路上に行き着くんじゃなくて、最初から路上でスタートするんだ」クマ。そして「ストリートカルチャーの首都、ニューヨーク以上に相応しい場所はない」と。つまり、ニューヨークという都市そのものが持つ「路上の音楽文化」とOasisの新作を掛け合わせることで、プロモーションを「体験」に昇華させようとしたクマ。ファンにとっては「自分が最初に聴いた」という特別な記憶になるし、都市にとってはストリートミュージシャンという文化資産を再照明する機会にもなるクマ。

アイデア

Oasisのメンバーが、ニューヨーク市のMTA(地下鉄)公認のストリートミュージシャン30人以上に、未発表の新曲を直接教え込んだクマ。曲は「The Shock of the Lightning」「The Turning」「Bag it Up」「(Get Off Your) High Horse Lady」の4曲。そして、2008年9月12日、彼らはグランドセントラル、タイムズスクエア、ペンステーション、アスタープレイスなどの地下鉄構内や路上で、その曲を演奏したクマ。しかも演奏の隣には「あなたは、この新しいOasisの曲を最初に聴いている」というサインが置かれていたクマ。ファンはGoogle Mapsを使った専用サイトで演奏場所をリアルタイムで追跡でき、自分で撮影してYouTubeにアップするよう促されたクマ。その一部始終を、The Malloysが監督するドキュメンタリーとして記録。これがMySpaceで公開され、52万回再生されたクマ。

展開・成果

ファンが撮影したコンテンツはYouTube、Flickr、NYC & Companyのサイトで20万回再生されたクマ。ドキュメンタリーは世界中でプレスカバレッジを獲得し、キャンペーンは完全に統合型のムーブメントとして機能したクマ。そして何より、アルバム『Dig Out Your Soul』は全英1位、全米5位を記録。Oasisにとって10年ぶりのトップ10入りを果たしたクマ。2009年のカンヌでTitanium Lionを受賞し、Outdoor部門でGold、Film部門でSilverも獲得。D&ADではWood Pencil、The One ShowではGold Pencilに輝いたクマ。

余韻

「音楽は路上から始まる」。このシンプルで力強いアイデアが、都市と音楽とファンをひとつに繋いだクマ。ストリートミュージシャンたちは一夜にしてOasisの「最初の伝道者」になり、ニューヨークという街そのものがアルバムのステージになったクマ。プロモーションが「体験」になる瞬間を、クマは目撃したクマ。2008年のこの施策が、いまもなお語り継がれるのは、それが単なる広告じゃなくて、音楽と街と人が交差する「出来事」だったからクマ。クマも路上で音楽を聴きたくなったクマ。

▎クレジット

広告主
NYC & CO. AND WARNER BROTHERS
代理店
BBH New York
制作
Hsi
CD
Kevin Roddy
監督
The Malloys
音楽
Oasis
Other
Kevin Roddy
受賞
Cannes Grand Prix (2009)

▎タグ

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