SOTETSU|A TRAIN OF MEMORIES|2023|日本
12年を、息をのむ2分に凝縮する技術 / 相鉄「A TRAIN OF MEMORIES」
2分間のワンカット。電車の中だけで進む物語。父と娘が、揺れる車内で12年分の距離を縮めたり離れたりする。それだけで、泣けてしまうクマ。
▎背景・課題
相鉄は1917年から神奈川県内を走り続けてきた鉄道会社で、2023年3月に東急線との直通運転を開始し、創業以来の念願だった都心直通を実現したクマ。神奈川郊外から都心への乗り換えなしのアクセスを家族やこれから家族になる人々へ届けるというミッションがあったクマ。ただ、路線の開業告知だけでは誰も振り向かない。子どもの成長と巣立ちという、多くの家族にとって普遍的な体験を描くことに決めたクマ。
▎ねらい・インサイト
相鉄線は一時的なイベントのためではなく、365日の乗客の生活を支えるインフラであり、都心直通によって人々の活動範囲が広がり新しい可能性が開かれるクマ。そこで気づいたのは、人生は途切れることのない日常の連続で、まるでワンカットの映像のように流れていくということ。電車の中で過ごす何気ない時間にこそ、家族の距離の変化が刻まれているクマ。
▎アイデア
父と娘が相鉄線で通勤・通学する12年間の関係の変化を追った物語を、すべて電車内のセットでワンカット撮影したクマ。変化していく父娘の関係を、50組のそっくりな俳優によるシームレスなタイムラプスとして表現し、電車の揺れる動きで二人の揺れる感情を重ねたクマ。1000以上の事務所から24組ずつのそっくり俳優を探し出し、25組が振付を猛練習して撮影に臨んだクマ。25両の電車セットを人力で動かして電車の揺れを再現し、揺れる感情を表現したクマ。セットの外では照明スタッフが光の遮蔽板を持って走り、車内に差し込む光の揺らぎまで手作業で再現したクマ。
▎展開・成果
Cannes Lions 2023で Film Craft Gold と Bronze、Digital Craft Bronze を受賞し、Clio Awards 2024で Film Craft Silver・Bronze、Film Bronze、ADC 2024で Motion and Film Craft Gold・Silver、Advertising Silver・Bronze・Merit、The One Show 2024で Moving Image Craft Gold・Bronze・Merit、Film Silver を受賞したクマ。ADFEST 2024では Film Craft と Entertainment 部門で Grande を含む複数の Gold を獲得したクマ。
▎余韻
何気ない通勤電車が、家族の時間を運び続けていたことに気づかされるクマ。50組の俳優、人力で動かす電車、走りながら光を操るスタッフ。すべてが手作業で、すべてが本気で、だからこそ息を呑むクマ。2分間のワンカットに12年を閉じ込める技術と情熱に、クマは心を撃ち抜かれたクマ。
▎クレジット
▎タグ
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