COCA-COLA|Polar Bowl|2012|アメリカ

70万人がクマと一緒に試合を観た夜 / Coca-Cola「Polar Bowl」

スーパーボウルの夜、70万人以上が試合そのものじゃなくて、試合を観ているシロクマたちを観ていたクマ。これ、ヤバくないクマ?

背景・課題

コカ・コーラは当時、マーケティング戦略を「インプレッション最大化」から「消費者の表現を引き出すこと」へと大きく転換していた。スーパーボウルという最大の舞台で、ブランドを文化的な会話の中心に戻すという難題が代理店に課されたクマ。でも同時に、スーパーボウル視聴者の60%以上が「セカンドスクリーン」(スマホ、タブレット、PC)を見ながら試合を観るという調査データもあったクマ。つまり、テレビCMを流すだけでは足りない。視聴者の手元にあるデバイスをどう巻き込むか、が勝負だったクマ。

ねらい・インサイト

シロクマは1922年からコカ・コーラの「爽快さ」を象徴してきたアイコンクマ。このキャラクターを、ただ登場させるんじゃなくて、スーパーボウルという巨大なマス露出を「入り口」にして、セカンドスクリーン体験へと誘導する装置にするアイデアが生まれたクマ。シロクマたちを試合の「観客」にして、人間の視聴者と同じ立場に立たせる。そうすれば、視聴者は共感するクマ。一緒に応援する仲間になるクマ。

アイデア

スーパーボウルXLVIに合わせて、アニメーションのシロクマたちが試合を観てコークを飲む映像を制作。ただし、これは「録画済み」じゃないクマ。Framestoreがゲーム開発会社Blitz Games Studiosと組んで、ハイエンドCGをゲームエンジンに載せ、Xboxコントローラーで操作できるリアルタイム・レンダリングシステムを開発したクマ。つまり、試合中ずっと、W+Kのチームがシロクマたちをデジタルで「操り人形」のように動かしていたクマ! フィールドのプレー、ハーフタイムショー、他社のCMにまでリアルタイムに反応。競合他社の広告が流れると、クマたちは居眠りしたクマ(最高クマ)。ファンはCokePolarBowl.comで「北極」にいるクマたちと一緒に試合を観られた。クマたちは@CocaColaの公式アカウントを乗っ取り、ファンとツイートでやりとりし、ライブ配信の瞬間をSNSでシェアできる仕組みだったクマ。

展開・成果

70万人以上がシロクマたちの試合観戦を視聴。ファンはSNS経由で写真共有や質問、ピザの注文(!?)まで要求し、ピーク時には毎分5000ツイート。試合中に65,000件のTwitterメンションを記録したクマ。カンヌライオンズではSilver獲得。この年、コカ・コーラはカンヌで計30のライオンを獲得し、翌2013年に「Creative Marketer of the Year」を受賞。Polar Bowlはその中核施策のひとつとして評価されたクマ。

余韻

リアルタイム。この言葉の強度をクマは改めて思い知ったクマ。録画じゃなく、台本じゃなく、「今まさに起きていること」に反応する。その不確実性と生々しさが、人を引き寄せるクマ。70万人がクマを観た。試合じゃなくて、クマを。これ、広告の未来を先取りしてたと思うクマ。2012年の時点で、ブランドが「会話の中心」になるために何をすべきかを、コカ・コーラとW+Kは完璧に理解していたクマ。そしてFramestoreとBlitzがそれを技術で実現したクマ。美しいチームワーククマ〜!

▎クレジット

広告主
Coca-Cola
代理店
WIEDEN+KENNEDY PORTLAND
制作
FramestoreBlitz Games Studios
受賞
Cannes Gold (2012)

▎タグ

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