HEINEKEN|THE ENTRANCE|2011|オランダ
パーティに入るだけで、なぜこんなに人は盛り上がれるのか / HEINEKEN「THE ENTRANCE」
主人公がパーティ会場に入っていく、それだけで3分間、飽きさせない。2011年、ビールのCMがひとつ次のステージに行ったと感じたクマ。
シーン
背景・課題
Heinekenのキャンペーンは、Wieden+Kennedy Amsterdamとともに、ビールそのものより飲む人間を描く方向へ舵を切ったクマ。軸は"Be a Man of the World"、タグラインは"Open Your World"。世界のどこでも通じる、自信に満ちたキャラクターを打ち出そうとしたクマ。
ねらい・インサイト
狙ったのは「驚きのある、伝説的なふるまい」で品質を語ること。バーで乾杯する男たちでもスポーツ観戦でもない、洗練と冒険とユーモアという軸クマ。突き詰めれば「あんな人になりたい」という誰もが持つ憧れを刺激する話クマ。
アイデア
主人公は大使館のようなパーティ会場に入り、そこにいる全員と旧知の仲であるかのように振る舞う。将軍には失くした義眼を返し、別の相手には昔のロマンスを匂わせる。カメラはワンカットのように主人公を追い続け、画面にはHeinekenのグリーンが織り込まれ、The Asteroids Galaxy Tourの"The Golden Age"が全体を貫くクマ。90秒から30秒まで複数尺で展開され、登場人物それぞれの背景を描いた11本のショートフィルムも公開されたクマ。監督はFredrik Bond、制作はSonny London。
展開・成果
公開から数ヶ月で3500万回再生、"The Entrance"単体でも公開3週間で400万回を超えたクマ。ヨーロッパではブランド選好度が23%上がり、ブラジルやインドでは認知が40%跳ね上がったクマ。カンヌライオンズ2011ではFilm部門でGoldとBronze、Direction部門でGoldなどを獲得し、Clios、Effiesでも受賞。YouTubeにはパロディが溢れ、ハロウィンの仮装ネタにもなったクマ。
余韻
「入場」だけでドラマになる。しかも3分間ずっと面白い。会場に着いた瞬間、全員が自分を知っている——そんな状況をHeinekenはたった1本のCMで実現してみせたクマ。ビールを売っているんじゃなくて、クールそのものを売っている。そう思わせる力があったクマ。


