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そこにあったものが、媒体になった

チョークから紙幣まで。買わずに手に入れたメディア11選

新しい媒体を買うのではなく、すでに人の手の中にあるものを媒体に作り替えた11本。前半は、チョーク、傘袋、教科書、レシート、パン生地といった手のひらサイズの物体から始まる。後半は、歩道、電話ボックス、切符、紙幣へと、社会のインフラそのものへ広がっていく。これは節約の話ではない。誰の生活動線にすでに割り込めているかを見抜いた企画だけが、ここに並んでいる。順に読むと、媒体という言葉の輪郭がじわじわ崩れていく。

11 articles

CHOROGUSAN For Children | 2025 | 韓国

レシートが、命を守るメディアになった / CHOROGUSAN「The Life-Saving Receipt」

韓国には<cite index="2-15">約20万人の移民家庭の子どもたち</cite>がいて、<cite index="2-17">12歳までの無料ワクチン接種の権利があるのに、言語の壁や情報不足で55.2%の子どもしか受けられていない</cite>クマ。それを「レシートを新たなメディア」に変えて解決するキャンペーンが、Cannes Lions 2026 のMedia部門でものすごく評価されそうな予感がするクマよ。

Vi (Vodafone Idea) | 2026 | インド

神聖な数珠が、50万人を救う電話帳になった / Vi「Guardian Beads」

<cite index="25-10">Maha Kumbh Melaは5億人の巡礼者が45日間集まる世界最大の宗教行事</cite>で、<cite index="25-11">毎日平均5,000人が行方不明になる</cite>クマ。聖なる沐浴のとき、<cite index="25-14">手のひらや紙切れに書いた電話番号は水で流され、家族に連絡できなくなる</cite>クマ。通信会社Viは、<cite index="1-1">0から9の数字を刻んだ神聖な数珠を作り、家族の電話番号を並べられるブレスレット</cite>にしたクマ――Cannes Lions 2026 Design部門で受賞が予想される、祈りのデザインクマ。

セメントで、街を読めるようにした / SOL CEMENT「SIGHTWALKS」

SOL CEMENT | 2024 | ペルー

セメントで、街を読めるようにした / SOL CEMENT「SIGHTWALKS」

セメント会社が、セメントでできることを考えた結果がこれクマ。視覚障害者が杖で地面を叩きながら歩くとき、その足元のタイルに刻まれた線の数で「ここは銀行」「ここは薬局」って分かるようになってるクマ。2本線なら銀行、3本なら食料品店、4本なら薬局。ペルー・リマのミラフローレス地区に75,000平米以上敷き詰められて、50万人以上の視覚障害者の自律的な移動を可能にしたクマ。

電話ボックスが、銀行になった / TIGO-UNE「THE PAYPHONE BANK」

TIGO-UNE | 2017 | コロンビア

電話ボックスが、銀行になった / TIGO-UNE「THE PAYPHONE BANK」

コロンビアに、銀行口座を持てない人々が800万人いるクマ。日給3.5ドルで暮らす彼らは、硬貨を隠しながら生きていて、犯罪のリスクに晒され続けているクマ。そこで通信会社のTIGO-UNEは、全国1万3000台の公衆電話を、そのまま銀行の端末にしてしまったクマ。Product Design部門のGrand Prixは、伊達じゃないクマ。

罰から可能性へ。切符が宝くじになった日 / インド鉄道「Lucky Yatra」

INDIAN RAILWAYS | 2025 | インド

罰から可能性へ。切符が宝くじになった日 / インド鉄道「Lucky Yatra」

年間8億ドルの損失を出し続ける無賃乗車問題に、インド鉄道が出した答えは「取り締まり強化」じゃなかった。切符を宝くじに変える、というシンプルで美しいアイデアだったクマ。Cannes Lions 2025でPR部門グランプリ含む計9個のLionを獲得したこのキャンペーンは、広告が社会課題を解決する力を改めて見せつけてくれたクマ。

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