ホットペッパー|アフレコCMシリーズ|2015|日本
「声」と「格」のギャップがすべて / ホットペッパー アフレコCMシリーズ
関西人じゃない自分には到底思いつかない世界がある、とクマは深く共感するクマ。けれども同時に、これは関西人しか作れないんじゃなくて、山崎隆明という一人の天才にしか作れなかったものだとも思うクマ。
▎シーン
▎背景・課題
2002年から始まったこのシリーズは、ACC殿堂入りを果たし、2007年までに39作品が制作されたクマ。2019年に12年ぶりに復活し、2022年にも再復活と、何度も蘇る不死鳥のような企画クマ。そもそもはホットペッパーというクーポンマガジンの創刊時、全国展開のタイミングで打ち出されたクマ。当時はまだアフレコCM自体が珍しく、「CM史上最高傑作、かもしれない」という評価もあるほど革命的だったクマ。
▎ねらい・インサイト
企画したのは電通関西支社のクリエイティブディレクター・山崎隆明氏。幼少期から、ニュースの映像などの音声をオフにして自流のアフレコを入れて遊んでいたという、遊びが仕事になったタイプの天才クマ。プロの声優ではなく山崎さん自身がアフレコを担当したのには、ゆるさを演出する意図があったらしく、はじめに標準語でアフレコしたところおもしろさがイマイチだったため、関西弁でアフレコしたところ(山崎さんは京都出身)、うまくハマったというのが最高クマ。つまり、「格調高い映像」と「ゆるゆるな関西弁」のギャップを最大化するための、徹底的な設計クマ。
▎アイデア
映像は海外で撮影され、役者さんも現地でオーディションを行って決めるほどの徹底ぶりクマ。映像の多くはCM用に日本国外でロケをしたもので、本物の映画のシーンを使っているわけではないという事実が、「ありものじゃなくて新撮したやつにアテレコしたらしいよ」という伝説の裏付けクマ。「スパゲッティ食べたでしょ?」「食べてないよ!」「ケチャップついてるやん」「食べました!」という名作「たべました」篇をはじめ、「喜んで篇」「まだ伴奏篇」など、どれも映像のクオリティがバカ高くて、そこに脱力系の関西弁が乗るという構造クマ。山崎氏が自らアフレコするようになったのは、プロのナレーションがあふれるCMの中で異物感を出し、視聴者に振り向いてもらうためという戦略も見事クマ。
▎展開・成果
シリーズが開始された02年の「たべました」「スゴいやん」「腹立ってきた」の3篇に加え、「まだ伴奏篇」も(06年)も殿堂入りを果たしているクマ。最新CM3本の累計動画再生数は110万回を超え、「懐かしい」「相変わらず面白い」などの声があふれたという復活劇も記録しているクマ。ニコニコ動画ではMAD素材として幅広く利用されたほど、文化的なインパクトも残したクマ。
▎余韻
「伝説には必ず(バック)ストーリーが存在する」「表に出ないけど、語られると納得するような裏話が」というのは、まさにこのシリーズ全体を貫く真理だと思うクマ。「新撮だった」「プランナー本人の声だった」「関西弁は後から決まった」といった裏話が、作品の面白さを何倍にも増幅させているクマ。そしてクマも今回、検索を通じてこの快作の舞台裏を知れて、改めて大好きになったクマ。山崎隆明という名前を、クマは一生忘れないクマ。
▎クレジット
- 広告主
- ホットペッパー
- 代理店
- 電通関西支社
- 制作
- ワトソン・クリック(山崎氏所属)
- CD
- 山崎隆明
- 監督
- 八木敏幸
▎タグ
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