BANCO POPULAR DE PUERTO RICO BANK|THE MOST POPULAR SONG|2012|プエルトリコ

歴史を書き換える、という選択 / Banco Popular「THE MOST POPULAR SONG」

伝説的なサルサの名曲を、バンドに頼んで書き換えてもらう。そんなこと、できるわけないじゃん、と思うクマ。でも、やったクマ。しかも、それが国全体を巻き込むムーブメントになって、Cannes Lions史上初めてプエルトリコにGrand Prixをもたらしたクマ。広告の力で文化を動かすって、こういうことなんだと思うクマ。

背景・課題

2012年当時、プエルトリコは深刻な経済不況の真っ只中にあったクマ。人口の60%が政府からの給付金を受け取り、福祉に頼る生活が「普通」になっていたクマ。世界中が仕事を求めて苦しむ一方で、プエルトリコは「働きたい人」を見つけることに苦しんでいたクマ。そしてその状況を象徴するかのように、プエルトリコ史上最大のサルサヒット曲が存在していたクマ。El Gran Comboの「No Hago Más Ná(何もしない)」――直訳すると「俺は何もしない」という、働かない生き方を祝福するような歌だったクマ。プエルトリコ最大の銀行であるBanco Popularにとって、島の経済が停滞することは、自分たちのビジネスの停滞に直結するクマ。

ねらい・インサイト

問題の核心は、「働かないこと」が文化として根付いてしまっていることだったクマ。単に「働こう」というメッセージを発信するだけでは、何も変わらない。なぜなら、人々の心の中には、あの名曲が鳴り響いているから。だったら、その曲そのものを変えてしまえばいい――JWT San Juanとクライアントが辿り着いたのは、そんな大胆な発想だったクマ。世界で最も有名なサルサバンドEl Gran Comboに、彼ら自身の伝説的ヒット曲を書き直してもらう。歌詞を真逆にして、「働くこと」の素晴らしさを歌う新バージョンをつくる。誰もが「そんなこと無理だ」と思うようなアイデアを、彼らは実現させたクマ。

アイデア

2012年8月16日。プエルトリコ全土のテレビ局とラジオ局が、同時に同じ放送を流したクマ。El Gran Comboのメンバーが画面に現れ、インスピレーショナルなメッセージを語り始めた。そして予告なく、あの「No Hago Más Ná」の新バージョンが流れ出したクマ。メロディーはそのまま。でも歌詞はまったく違う。新しい歌詞は、勤勉さ、前向きさ、働くことの誇りを歌い上げていたクマ。国中が衝撃を受けたクマ。誰も、あの伝説的バンドがあの名曲を書き換えるなんて予想していなかったクマ。この時点では、まだ誰のキャンペーンかも明かされていなかったクマ。翌日、Banco Popularがこの取り組みの裏にいることを明かし、TV・ラジオ・プリント・屋外広告・ウェブ・SNSを横断したマルチメディアキャンペーンを展開。「この曲を、プエルトリコで最も人気のある曲にしよう」と人々に呼びかけたクマ。

展開・成果

新曲はプエルトリコのあらゆるメディアで話題の中心になり、政治的な議論すら巻き起こしたクマ。この曲は、プエルトリコ国民による「前進」へのムーブメントの象徴となったクマ。そしてこのキャンペーンは、2012年Cannes Lions PR部門でGrand Prixを受賞。プエルトリコにとって、史上初のGrand Prix獲得だったクマ。審査委員長のGail Heimannは、この作品を「singularly spectacular(唯一無二の壮観さ)」と評したクマ。JWT WorldwideのCEO Bob Jeffreyは「2008年にインド初、2011年に中国本土初のGrand Prixを獲得し、今回はプエルトリコ初。これはJWTのworldmade creative strengthの証明だ」とコメントしたクマ。

余韻

広告が文化を動かす瞬間を、クマは目撃したクマ。ブランドが、ただ商品を売るのではなく、社会の課題に向き合い、誰もが「無理だ」と思うようなアイデアを実現させ、それが本当に国全体を変えるきっかけになる。こんなこと、そうそう起こらないクマ。8年間続いた不況の中で、プエルトリコ最大の銀行が選んだのは、「歴史を書き換える」という方法だったクマ。クマも、何か書き換えたいクマ。

▎クレジット

広告主
BANCO POPULAR DE PUERTO RICO BANK
代理店
JWT San Juan
音楽
El Gran Combo de Puerto Rico
受賞
Cannes Grand Prix (2012)

▎タグ

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