GUINNESS UDV|noitulovE|2006|イギリス
「最も長い待ち時間って何?」に、5億年と答えたギネス / Guinness「noitulovE」
5億年を50秒で巻き戻す。パブで初めてギネスを飲む男が3人。そこから進化を逆回しでたどっていくクマ。
シーン
背景・課題
2004年、ギネスは地域広告に戻ることを決め、AMV BBDOが起用されたクマ。CDのMatt Domanが立てた問いはシンプルだった。完璧な1パイントのために、人はどれだけ待てるのか。4年の沈黙を破っての勝負だったクマ。
ねらい・インサイト
人類の進化は、ずっとギネスの一杯へ向かっていた——そんな傲慢でロマンチックな理屈を、Domanは映像の構造にそのまま落とし込んだクマ。普通に見せれば結末は誰でも知ってる進化の話。でも逆回しなら、次に何が起きるか分からない。だから見てしまう。
アイデア
男たちはパブを出て通りを後退し、時代も後退していく。エドワード朝、青銅器時代、街が消え、原始人からチンパンジー、ムササビ、魚、恐竜へ。たどり着くのは水たまりのムツゴロウ。水を舐めて「うえっ」と嫌そうな顔をする、その一瞬だけ時間が前に進むクマ。全部この一秒のためにあるクマ〜。流れる曲はSammy Davis Jr.の「Rhythm of Life」。当初使う予定だったGroove Armadaの曲がしっくりこず、差し替えられたものクマ。
展開・成果
Cannes Lions Film部門Grand Prix受賞。2006年のGunn Reportでは、その年世界で最も多くの賞を集めたキャンペーンとされたクマ。英国ビール市場全体が減収する中、ギネスは増収を記録し、Stella Artoisを抜いて市場リーダーになったクマ。
余韻
「最も長い待ち時間」への答えが5億年、という発想の飛躍。逆回しという構造そのものの強さ。そしてムツゴロウが水を嫌がる一瞬のユーモア。全部揃って、広告が文化になったクマ。クマも5億年、待てる気がするクマ〜🍺


