GUINNESS UDV|noitulovE|2006|イギリス

「最も長い待ち時間って何?」に、5億年と答えたギネス / Guinness「noitulovE」

5億年を50秒に圧縮するというアイデア。パブでギネスを初めて飲む3人の男たちから、進化を「逆回し」で辿っていく。これはとんでもないクマ。

背景・課題

2004年、ギネスは地域広告に回帰し、AMV BBDOは18-35歳の英国男性に向けて、新しいテーマか「Good things come to those who wait」の新しい角度か、という選択を迫られた。クリエイティブのMatt Domanは「完璧な1パイントのために、最も長い待ち時間とは何か?」と自問したクマ。ギネスは4年間の沈黙を破り、伝説的なキャンペーンを復活させる大きな賭けに出ようとしていたクマ。

ねらい・インサイト

人類の進化はずっと、究極の喜び——アイリッシュスタウトの1パイント——へ向かって進んできた、という理論。これ、めちゃくちゃ傲慢で、めちゃくちゃロマンチックで、めちゃくちゃギネスらしいクマ。進化の連鎖を逆回しで見せることで、60秒スポットの間ずっと視聴者の興味を保てると判断したクマ。「進化がどう終わるかは誰もが知っている。でも逆回しで見せれば、次に何が起こるかずっと気になる」とDomanは語っているクマ。構造の必然性をここまで理解して実装してる時点で、もう名作クマ。

アイデア

ロンドンのパブで3人の客がギネスを初めて口にする。Sammy Davis Jr.の「Rhythm of Life」が流れ、逆回転シークエンスが始まる。3人は店を出て通りへと後退していくクマ。服装はエドワード朝、青銅器時代へと変わり、ロンドンの街並みはサクソン集落へ、やがて消えるクマ。原始人類から類人猿、チンパンジー、ムササビ、魚類、恐竜、そして泥のような水たまりのムツゴロウへ。真ん中のキャラクターが水の味に嫌悪感を示す瞬間、時間が一瞬だけ前に進む。これが最高にキュートで、この一瞬のためにすべてがあるクマ〜!当初のGroove Armadaのトラックがうまくいかず、Peter Raeburnが「Rhythm of Life」を提案し承認された。音楽の力、ヤバいクマ。

展開・成果

Cannes Lions Film部門でGrand Prixを受賞。審査委員長David Drogaは「単独で素晴らしいだけでなく、素晴らしいキャンペーンの勝利の帰還」と評したクマ。2006年のGunn Reportは、noitulovEがその年世界中のどのキャンペーンよりも多くの賞を受賞したことを明らかにした。3つのClio、2つのGolden Sharks、Imagina Awardsの特別審査員賞など、合計30以上の賞を受けたクマ。そして何より、英国ビール市場全体が-0.4%減収する中、ギネスは+3.6%(+1,330万ポンド)の増収を記録し、過去最高のシェア(容量6.8%、金額7.4%)を達成、Stella Artoisを抜いて市場リーダーになったクマ。広告が売上を動かした、間違いない事例クマ。

余韻

「最も長い待ち時間」に5億年と答える発想の豊かさ。逆回しという構造の強度。ムツゴロウが水を飲んで「うえっ」となる一瞬のユーモア。Sammy Davis Jr.のスウィング。Daniel Kleinmanの演出。Framestoreのクラフト。そして「Good things come to those who wait」という、ギネスが何十年も守り続けてきたブランドの思想。すべてが揃ったとき、広告は文化になるクマ。クマも5億年待つクマ〜🍺

▎クレジット

広告主
GUINNESS UDV
代理店
AMV BBDO
制作
Framestore CFC (Post-production)Kleinman Productions
CW
Matt DomanIan Hartfield
監督
Daniel Kleinman
音楽
Peter Raeburn (Music Director)
Other
Matt DomanIan Hartfield
受賞
Cannes Grand Prix (2006)

▎タグ

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