大塚製薬|光も影も|2024|日本
消しゴムは、間違いを消すものじゃない / カロリーメイト「光も影も」
名作シリーズの2023年Ver.クマ。19年から22年まで4年連続で主人公が男子で、そろそろ女子でくるかな〜、と思っていたクマ(マニア)はニヤニヤしたクマ。今年の変化は、・才能と努力の対比・勉強だけじゃなく実技(美大受験)・「美しさ」への言及あたり。で、あと曲がここ2年の現代楽曲路線から元に戻って懐メロ/あるいは新路線としてのアニソンに振ってきたクマ。1:40以降の「入ってる」感じの演技が素敵すぎて、盛り上がるピアノとともにグッと来たクマ。
▎背景・課題
カロリーメイトの受験生応援CMは2012年スタートで、これが10作目クマ。この10年で大学進学率が上昇し、推薦入試やAO入試の割合も増加、受験の「潮目」が変わってきている。近年は学校教育でも「多様性」が浸透し、受験の選択肢も一本道ではなくなってきたクマ。福部さんはインタビューで「受験システムや大学の在り方が多様化している。従来の受験のイメージから脱却し、若い世代に『道はひとつじゃないよ』というメッセージを伝えたかった」と語っている。「受験生とはこういうものである」という形骸化した描き方を刷新しつつ、「成長できた」などのポジティブな感情にも光をあてたい、という意図があったクマ。
▎ねらい・インサイト
今回のテーマは「光と影」。美大を目指す受験生(伊東蒼)と理系学部を目指す受験生(野内まる)という、異なる道を歩む二人の友人を描くことで、受験の多様性を表現したクマ。美大受験生が主人公になるのはシリーズ初クマ。「消しゴムってさ、間違いを消すものじゃなくて、光を与える道具なんだって」というセリフが象徴的で、デッサンでは鉛筆で影を描き、消しゴムで光を作り出す。理系の子にとっても、消しゴムは間違いを消して何度でもやり直せる「光」を作りだす道具。二人にとっての「光」が重なり合う瞬間クマ。楽曲には2012-2013年に放送された「スマイルプリキュア!」のピアノアレンジ版を起用。当時の受験生が幼少期に親しんだ曲で、ピンポイントで響く選曲クマ。演奏は角野隼斗(かてぃん)クマ。
▎アイデア
美大受験のリアリティを徹底的に詰めることが重要だったクマ。榎本卓朗さん(ENOAD)のコメントによると、東京藝術大出身の中田みのりさん(博報堂)がチームに加わり、絵を描く道具や息遣いが聞こえるようなリアルな環境づくりを実現したクマ。伊東蒼さんには撮影前から鉛筆や消しゴムの持ち方、デッサンの基礎を特訓してもらい、撮影時には本物の美大受験生のような慣れた手つきを見せてくれたクマ。撮影でも「光と影」を意図的にカット内に入れ込み、ラストシーンの校庭を走るシーンでは二人の「影の長さ」にこだわり、ベストな光を待って撮影したクマ。グラフィックは東京藝術大学・多摩美術大学の現役学生20名が実際にデッサンで描いたもので、東急渋谷駅・阪急梅田駅に掲出されたクマ。
▎展開・成果
2024年ACC TOKYO CREATIVITY AWARDSでフィルム部門グランプリ(総理大臣賞)とフィルムクラフト部門ACCシルバーを受賞し、カロリーメイトは4年連続でACCグランプリを獲得という快挙を達成したクマ。さらに2024年度TCC賞でもグランプリを受賞、JAPAN SIX SHEET AWARD 2024では広告主金賞、第61回ギャラクシー賞CM部門で選奨、第77回広告電通賞で銀賞など、数々の広告賞で評価されたクマ。福部明浩さん(catch)のコピー「光も、影も、栄養にして。」はTCCグランプリに輝いたクマ。
▎余韻
今年は福部さんよりも他の企画の人が中心になって、で、おそらくその人は美大出身、かつ女性なんじゃないかしら、と思ったクマ(中田みのりさんクマね)。1:40以降の「入ってる」感じの演技が素敵すぎて、盛り上がるピアノとともにグッと来たクマ。「受験生とはこういうものである」という固定観念を壊しながら、受験のリアルとポジティブさを両立させる強度。美大受験という新しい切り口で若者の共感を呼び、4年連続ACCグランプリという前人未到の領域に到達したシリーズクマ。クマもがんばるクマ〜!
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