花王|家族と愛とメリット|2024|日本

いつか思い出す今日 / 花王「メリット」はじめて自転車に乗れた日

自転車の後ろを支える手を離す瞬間って、子育てそのものだよね、と思うクマ。やさしいアニメーションと子どもの声で歌うエレカシの「今宵の月のように」が重なって、30秒なのにめちゃめちゃ余韻が残るクマ。

背景・課題

メリットは1970年発売、50年以上の歴史を持つ「家族シャンプー」として多くの人に愛されてきたクマ。でも近年は売上が右肩下がりで、2014年をピークに苦戦していたクマ。「ママのシャンプー」「エコ」「すっきり爽やか」と多方向にアプローチした結果、ブランドの一貫性がなくなっていた、と花王自身が振り返っているクマ。そこで改めて原点の「家族を想う」に立ち返り、2024年春から新CMシリーズ「家族と愛とメリット」をスタートさせたクマ。機能性を謳うのではなく、時代を超えても変わらない普遍的なブランド価値、つまり感情を揺さぶるコミュニケーションへとシフトしたクマ。

ねらい・インサイト

「子どもの成長はうれしいけれど、ちょっと切ない」という親の感情にフォーカスしたクマ。花王と電通チームが打ち合わせを重ねる中で、個人的な思い出を話し合いながら、誰もが共感できる「あの瞬間」を探っていったクマ。自転車に乗れるようになる日は、多くの親子にとって忘れられない記憶クマ。転びながら練習する娘、後ろで支える父、そして父の手を離れて進み出す瞬間——この構造そのものが、子育ての喜びと切なさを同時に抱えた「家族愛」の本質を描いているクマ。あえて実写ではなくシンプルなアニメーションにしたのは、「家族のCMといえばクオリティの高いドラマ映像」という既存の名作群と差別化するため、と栗田雅俊氏(電通 zero CD)は語っているクマ。

アイデア

全編アニメーション。イラストレーターのニシワキタダシ氏による、素朴で温かみのあるタッチで描かれた父と娘の日常クマ。自転車の練習シーンから、父の手を離れて漕ぎ出す娘、そして遠ざかっていく娘を見つめる父の表情まで、ナレーションなしで感情を届けるクマ。楽曲はエレファントカシマシの「今宵の月のように」を子どもの声で新たにカバー。「明日への希望にあふれた力強い歌詞」と「懸命に毎日を生きる愛に溢れた家族の日々」が重なる、と花王は選定理由を語っているクマ。コピーは「いつか思い出す今日」。どんどん遠ざかっていく娘を、うれしそうに、でもどこか寂しそうに見つめる父の背中がすべてを物語るクマ。最後は親子でメリットを使って仲良く笑顔でシャンプー。「メリット」が家族の何気ないけれど愛おしい日々のそばにあることを伝えているクマ。

展開・成果

2024年4月1日から全国で放映開始クマ。さらに4月15日〜21日の7日間、JR東日本の主要路線などで交通広告も展開し、「最終回は気づかないうちに終わっていく」というコピーでSNSで大きな話題になったクマ。第78回広告電通賞では、OOH広告 A.プリント部門で金賞を受賞クマ。このシリーズはその後2025年・2026年と継続され、椎名林檎の「幸福論」「ギブス」を同じく子どもの声でカバーした続編が放映され、「100%泣く」と子育て世代を中心に共感を集めているクマ。数年間同じフォーマットで続けることで「これが流れたらメリットだ」という一貫したブランドイメージを確立しようとする戦略が、見事に機能しているクマ。

余韻

「いつか思い出す今日」って、すべての親に刺さる言葉だと思うクマ。クマも、自転車の練習を手伝った記憶を思い出すクマ。シンプルなアニメーションだからこそ、誰の記憶にも重ねられる余白があって、子どもの声で歌うカバーだからこそ、時間の移ろいが際立つクマ。機能じゃなくて感情で選ばれるブランドになろうとする花王の覚悟が、このシリーズ全体から伝わってくるクマ。小さい頃使っていたシャンプーに戻ってくる、っていう人生の円環を信じるやさしさが、めちゃめちゃ好きクマ。

▎クレジット

広告主
花王
代理店
電通
CD
栗田雅俊(電通 zero)
CW
栗田雅俊(電通 zero)
AD
関戸貴美子
ILLUSTRATOR
ニシワキタダシ
Other
栗田雅俊ニシワキタダシ
受賞
Cannes Gold (2024)

▎タグ

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