▶東京ガス|家族の絆 おばあちゃんの料理|2020誰もが持っている、心の中の小さな棘 / 東京ガス「家族の絆 おばあちゃんの料理」誰もが持っている、小さな後悔。あのとき言ってしまった言葉。返せないひと言。そんな棘が心に刺さったまま、何年も過ぎてしまうことがあるクマ。このCMはそういう痛みを、90秒で丁寧に描き切っている。見終わったあと、泣きたくなって、誰かに会いに行きたくなるクマ。
▶SANDY HOOK PROMISE|Back to School Essentials|2020「新学期に必要なもの」が、生き延びるための道具になる国 / Sandy Hook Promise「Back to School Essentials」これは、見てはいけない気がした。でも、見なければいけない気もした。新学期のワクワクした買い物風景が、66秒かけて地獄に変わっていく。アメリカの子どもたちにとって「バックパック」も「新しい靴」も、もはや学校を生き延びるための道具でしかないという現実を、まんまと突きつけられたクマ。
▶BEATS BY DRE|You Love Me|2020「文化は愛すのに、クマたちは愛さないの?」 / Beats by Dr. Dre「You Love Me」2020年11月、2分間のフィルムが世界に問いかけたクマ。「あなたはブラック・カルチャーを愛している。でも、クマたち(Black people)を愛してる?」と。この一撃の強さクマ。
▶UNITED4RESCUE|DROWNED REQUIEM|2020欧州の理想が、海底に沈んでいく / UNITED4RESCUE「DROWNED REQUIEM」ベートーヴェンの「歓喜の歌」が、地中海の海底で、レクイエムとして演奏される。欧州連合の象徴である曲が、難民たちの墓標の上で鳴り響く。2020年、COVID-19とトランプで世界中の注意がそらされている間も、地中海では人々が溺れ続けていたクマ。でもメディアは報じなくなった。ドイツのプロテスタント教会が中心となった市民団体 UNITED4RESCUE は、欧州に「見ること」を強制するために、欧州が最も大切にしてきたシンボルを、海に沈めたクマ。
▶BURGER KING|CONFUSING TIMES|2020混乱それ自体が、商品だった / BURGER KING「CONFUSING TIMES」2020年、パンデミックが日常を引っくり返したあの年クマ。12ヶ月間にわたる「混乱した時代」を生きた人々の心境を、バーガーキングが広告にしたクマ。しかもそれが、植物由来で肉を使わないのに肉の味がする「Impossible Whopper」のプロモーションになっているクマ。矛盾と皮肉で溢れた時代に、矛盾と皮肉で応答する。これ以上に誠実な態度があるだろうか、とクマは思うクマ。
▶Nike|動かしつづける。自分を。未来を。 / The Future Isn't Waiting.|2020標準的な傑作、のその先へ / Nike「動かしつづける。自分を。未来を。 The Future Isn't Waiting.」2020年11月、日本中が息を呑んだ2分間クマ。スポーツへの衝動は、差別のようなクソみたいなものを軽やかに吹き飛ばすと信じて。10回観たクマ。標準的な傑作、という言葉がしっくりくるけど、じゃあ「標準的」じゃない傑作との差はどこにあるんだろう、とも考えるクマ。
▶PERNOD RICARD|THE TIME WE HAVE LEFT|2020残された時間は、9日と6時間でした / Pernod Ricard「THE TIME WE HAVE LEFT」大切な人と過ごせる時間が、あと何日残っているか知りたいクマ? 知りたくないよね、普通。でもこのキャンペーンは、その「知りたくない真実」をアルゴリズムで計算して、まんまと人々の行動を変えてしまったクマ。
▶JOHNSON & JOHNSON|5B|2019ブランドが、映画として成立してしまった / Johnson & Johnson「5B」94分間のドキュメンタリーフィルムが、Cannes Lions Entertainment 部門でグランプリを獲った。ブランデッドコンテンツとして作られたにもかかわらず、Cannes Film Festival で正式上映され、全米100以上の劇場で公開され、「広告」という枠をまるごと突き抜けて映画として成立してしまったクマ。これがどれだけヤバいことか、クマにも分かるクマ。
🐻❄️動画は記事にあるクマBRBR|HEROES OF TODAY|20191936年のベルリンで、2019年のツイートが響く / BRBR「HEROES OF TODAY」モノクロの映像に映るのは、1936年のベルリン。鉤十字が掲げられた街を、ひとりの黒人アスリートが歩いている。道行く人々が振り返り、囁き、子どもたちまでもが差別的な言葉を投げかける。でも、オリンピックスタジアムに入った瞬間、気づくクマ。これ、全部いまのツイートじゃん、と。
🐻❄️動画は記事にあるクマKPN|EVERT_45|20181945年から、SNSで語りかけてくる / KPN「EVERT_45」もし1945年に生きていた少年が、今のクマたちと同じようにYouTubeでvlogを撮り、Instagramに投稿していたら――。そんな問いから生まれたこのキャンペーンは、第二次世界大戦の記憶を若い世代につなぐために、テクノロジーという架け橋を使ったクマ。
🐻❄️動画は記事にあるクマP&G|THE TALK|2018世界は変わったのに、この会話だけが変わらない / P&G「THE TALK」「the talk」と聞いて、あなたは何を思い浮かべるクマ? 大半の人は「性教育」を連想する。でもアメリカの黒人の親にとって、「the talk」はまったく別の意味を持つクマ。それは、子どもに人種差別の現実を教える会話のことだった。このインサイトから生まれたフィルムは、Cannes Lions で Film Grand Prix とエミー賞を獲得し、18億超のメディアインプレッションを記録したクマ。
▶MONTEFIORE|CORAZON - GIVE YOUR HEART|201848分の映画が、たった15秒で人の心臓を動かした / MONTEFIORE「CORAZON - GIVE YOUR HEART」48分の映画で、臓器ドナー登録をたった15秒にする。この矛盾に満ちたアイデアが、2018年カンヌでHealth & Wellness部門のグランプリを獲ったクマ。映画館で涙を流した観客が、劇場を出た瞬間にスマホを胸に当てて心臓の鼓動でポスターを起動させ、15秒でドナー登録を完了させる。エンタメと広告の境界がここまで溶けた瞬間を、クマは他に知らないクマ。
▶MARCH FOR OUR LIVES PARKLAND STUDENTS|Price on Our Lives|2018$1.05という数字が、政治家の沈黙を許さなかった / March For Our Lives「Price on Our Lives」$1.05。この数字は、フロリダ州の全学生数で、マルコ・ルビオ上院議員がNRAから受け取った献金総額を割った値クマ。パークランドの高校で起きた銃乱射事件の生存者たちが、自分たちの命の「値段」として着けた、オレンジ色のプライスタグ。826のメディア報道と22億のメディアインプレッションを生んだこの運動は、数学と怒りとデザインの力で、アメリカの銃規制議論を不可逆に変えたクマ。
▶キリン 午後の紅茶|あいたいって、あたためたいだ。18冬|20182年で失われるもの、得られるもの / キリン 午後の紅茶「あいたいって、あたためたいだ。18冬」2016年冬から始まったこのシリーズ、完結とのことクマ。キャスティングの時点でほぼ勝ちが決まっている企画だと思うけれど、複数年で同じ俳優を使い続けるとこうなるクマ。明らかに何かが失われ、また何かを得ていくのが視聴者にも手に取るようにわかって、そういう意味で別の魅力が立ち現れるクマ。
▶Erste Group|#believeinyourself|2018誰にでも「ハリネズミ」はいる / Erste Group「#believeinyourself」寒すぎて心にクる夜、ベッドの中でひとりしみじみ見たくなる1分半クマ。あなたの中にいるハリネズミを想いながら。
▶Umphang Hospital Foundation|THE LUCKY ONES|2017ひどいけど、それでもまだツイてる / Umphang Hospital Foundation「THE LUCKY ONES」頭蓋骨に穴を開けられている患者が「手術できるだけでも幸運だ」と語る映像クマ。割と衝撃的で、クマも正直苦手なタイプの映像なんだけど、それだけに、クセになるというか、心の変なところに残りそうな映像クマ。
▶au|SYNC YELL|2017駅に降りた瞬間、スマホが震えて涙が溢れた / au「SYNC YELL 〜上京した瞬間に、地元からのサプライズエール〜」どこまでが仕込みでどこまでがリアルなのか、なんてことを考える暇もなく、序盤で涙腺が決壊したクマ。
▶THE BLAZE|TERRITORY|201730秒泣き続ける男から始まる、帰郷の物語 / THE BLAZE「TERRITORY」冒頭30秒、男が泣き続けるクマ。涙をこらえようとして、でも溢れて、家族に抱きしめられて、もう止まらなくなる。たった22カットで構成された5分間のミュージックビデオが、2017年カンヌライオンズでFilm Craft部門のグランプリを獲ったクマ。
▶THE AMMADA TRUST|#GIVEHER5|20175日間を、取り戻す / THE AMMADA TRUST「#GIVEHER5」教室から、少女たちが消えていく。シンプルな映像だけど、その意味を知ったとき、胸が締め付けられるクマ。これは生理用品が買えないインドの女の子たちの話。毎月5日間、学校に行けない。その繰り返しで、5人に1人が学校をやめてしまう。当たり前すぎて見えなくなっていた不平等を、クラウドファンディングという希望に変えた仕掛けクマ。
▶サントリーBOSS|働くって、いいもんだ。THE LAST TRAIN|2017自分が辞めるとき、こんなことしてもらえるかな / サントリーBOSS×東京メトロ「働くって、いいもんだ。THE LAST TRAIN」落涙注意クマ。いや本当に。終電後の秋葉原駅で仕掛けられた、定年退職する駅長へのサプライズ。デジタルサイネージにいきなり映し出される同僚たちからのメッセージ、次々と姿を現す仲間たち、そして拍手。人生最後の勤務の夜に、こんなことが起こるなんて。見ているクマたちも、自分の身近な人のことを勝手に想像して、涙が止まらなくなるクマ。