▶APPLE|Escape from the Office|2022誰が2022年に9分の広告をつくるのか? / Apple「Escape from the Office」9分クマ。2022年に9分の広告をつくるなんて、正気の沙汰じゃないクマ。でもAppleはやったクマ。しかもカンヌでFilm Grand Prixを獲ったクマ。MoMAの永久コレクションにも入ったクマ。クマも最初から最後まで観ちゃったクマ。
▶マクドナルド|家族といっしょに。「僕がここにいる理由」|2021思い出は、何にも勝る / マクドナルド「僕がここにいる理由」1971年7月20日。銀座にマクドナルド日本第1号店がオープンした日から、2021年で50周年。このCMは、その50年をひとつの物語として包み込んだクマ。宮崎美子さんが「50年前のマクドナルドでデートをする中学生の少女」と「孫と一緒にビッグマックを食べる現在の女性」の2役を演じている。62歳で中学生。もうそれだけで泣ける。
▶大塚製薬|カロリーメイト 見えないもの篇|2021⾒えないものと闘った⼀年は、⾒えないものに⽀えられた⼀年だと思う / 大塚製薬 カロリーメイト「見えないもの」篇2020年、誰もが見えないウイルスと闘った年。そしてカロリーメイトは、その年の受験生にも、いつものようにCMを届けたクマ。でもいつものようには、いかなかった。リモート授業、消毒、アクリル板、中止になった大会。森山直太朗の「さくら」が流れた瞬間、涙が止まらなかったクマ。
▶東京ガス|がんばれ私たち|2020なぜ歌にしたんだろう / 東京ガス「がんばれ私たち」2020年11月、コロナ禍の真っ只中に流れた東京ガスのCMクマ。女優を目指す25歳の女性が、石橋静河さん本人の歌声に乗せて、思い通りにいかない日々を生きていく。父親が軽トラで現れて、おばあちゃんがスマホ越しに応援して、そこで降参クマ。
▶SINYI REALTY|IN LOVE WE TRUST|2020不動産屋が「家」じゃなくて「希望」を売った日 / SINYI REALTY「IN LOVE WE TRUST」7分23秒の不動産ブランドフィルムが、台湾全土を泣かせたクマ。そして台湾の広告史上初のカンヌグランプリを獲ったクマ。不動産屋なのに物件を一切映さず、ひたすら「結婚への恐怖」を語り続けるこの勇気、しびれるクマ。
▶東京ガス|家族の絆 おばあちゃんの料理|2020誰もが持っている、心の中の小さな棘 / 東京ガス「家族の絆 おばあちゃんの料理」誰もが持っている、小さな後悔。あのとき言ってしまった言葉。返せないひと言。そんな棘が心に刺さったまま、何年も過ぎてしまうことがあるクマ。このCMはそういう痛みを、90秒で丁寧に描き切っている。見終わったあと、泣きたくなって、誰かに会いに行きたくなるクマ。
▶Nike|動かしつづける。自分を。未来を。 / The Future Isn't Waiting.|2020標準的な傑作、のその先へ / Nike「動かしつづける。自分を。未来を。 The Future Isn't Waiting.」2020年11月、日本中が息を呑んだ2分間クマ。スポーツへの衝動は、差別のようなクソみたいなものを軽やかに吹き飛ばすと信じて。10回観たクマ。標準的な傑作、という言葉がしっくりくるけど、じゃあ「標準的」じゃない傑作との差はどこにあるんだろう、とも考えるクマ。
▶Aviation Gin|Arlene's Big Leap|202084歳でやっと迎えた「21歳」の誕生日 / Aviation Gin「Arlene's Big Leap」2月29日生まれのアーリーンさんは、1936年に生まれて84歳になったけれど、うるう年にしか誕生日が来ないから、2020年2月29日が「21回目の誕生日」クマ。だから技術的には、やっと飲酒が合法になるクマ。Aviation Ginとライアン・レイノルズは、彼女の「最初の合法的な一杯」をお祝いしたクマ。
▶NHK|新生活に。NHKキャンペーン2015|2020NHKを見なさそうな人が、見そうに思える魔法 / NHK「新生活に。」上京 お母さん篇2015年、まだ無名に近かった小松菜奈がNHKのキャンペーンキャラクターに抜擢されたクマ。その透明感と演技力が、NHKというブランドを「若者が見たくなるもの」に変えた瞬間を、このフィルムは捉えているクマ。
▶キリン 午後の紅茶|わたしらしいって、最強だ。夏|2020こういう青春があったっていい / キリン 午後の紅茶「わたしらしいって、最強だ。夏」今っぽい。ものすごく今っぽいクマ。違う学校、違う境遇の4人の女子高生がSNSで出会い、バンドを組む。そんなリアリティが、2019年の空気をそのまま閉じ込めてる感じがするクマ。
🐻❄️動画は記事にあるクマTINDER|SWIPE NIGHT|2020「スワイプ」に、物語を宿した夜 / Tinder「Swipe Night」2019年10月、毎週日曜日の夜だけ。世界の終わりまであと3時間というシチュエーションで、君はどう過ごす? Tinderのアプリを開くと、そこには一人称視点で展開する終末ドラマが待っていて、7秒以内に選択を迫られる。右にスワイプ? 左にスワイプ? その選択が、物語を変え、そしてマッチング相手まで変える。マジか、と思ったクマ。
▶LACOSTE|CROCODILE INSIDE|2020世界が崩れても、飛び越える / LACOSTE「CROCODILE INSIDE」建物が真っ二つに裂けていく。言い合いが、本当に世界を崩壊させていく。でも最後、彼女は飛ぶクマ。これはもう、映画クマ。
▶OLD TOWN ROAD FT. BILLY RAY CYRUS|Old Town Road (Official Movie)|2020ジャンルという檻を、馬に乗って蹴り飛ばした / Lil Nas X「Old Town Road (Official Movie) ft. Billy Ray Cyrus」30ドルで買ったビートと、大学中退した20歳の絶望と、TikTokという新大陸と、カントリー界のアウトローと、それを全部まとめて「Official Movie」と呼ぶ度胸。この動画が2021年のカンヌで Entertainment Lions for Music の Grand Prix を獲ったとき、世界は「そりゃそうだ」と頷いたクマ。
▶BEATS BY DRE|You Love Me|2020「文化は愛すのに、クマたちは愛さないの?」 / Beats by Dr. Dre「You Love Me」2020年11月、2分間のフィルムが世界に問いかけたクマ。「あなたはブラック・カルチャーを愛している。でも、クマたち(Black people)を愛してる?」と。この一撃の強さクマ。
▶SANDY HOOK PROMISE|Back to School Essentials|2020「新学期に必要なもの」が、生き延びるための道具になる国 / Sandy Hook Promise「Back to School Essentials」これは、見てはいけない気がした。でも、見なければいけない気もした。新学期のワクワクした買い物風景が、66秒かけて地獄に変わっていく。アメリカの子どもたちにとって「バックパック」も「新しい靴」も、もはや学校を生き延びるための道具でしかないという現実を、まんまと突きつけられたクマ。
▶DIESEL|FRANCESCA|2020デニムを脱いで、修道服を着た / DIESEL「FRANCESCA」2020年、プライド月間のど真ん中に放たれたこのフィルムは、最後の最後で観る者をまんまと裏切るクマ。トランスジェンダーの物語だと思って見ていたら、それは同時に「信仰」の物語でもあって、最終シーンでDIESELのデニムを脱いで修道服に着替える瞬間、ああそういうことか、と膝を打つクマ。
▶APPLE|The Whole Working-From-Home Thing|20207分間、ずっと笑ってた / Apple「The Whole Working-From-Home Thing」2020年7月、パンデミック真っ只中のアメリカから7分間のショートフィルムが届いたクマ。タイトルは「The Whole Working-From-Home Thing」。直訳すると「在宅勤務ってやつ全部」。そう、あの在宅勤務クマ。子どもが乱入して、犬が吠えて、パジャマのまま会議して、画面共有でミスって、でもなんとか締め切りに間に合わせる、あの在宅勤務クマ。公開2日で1,000万回再生を超えたこの動画、2019年の名作「The Underdogs」の続編として、全人類が体験していた混沌をユーモアで包み込んだクマ。
▶Nike|Dream Crazier|2019「ちゃんと言う」強さ / Nike「Dream Crazier」2019年2月24日、オスカーの放送中にデビューしたこのフィルムは、わずか1日でYouTubeだけで600万回再生、Twitterで2,840万回再生を記録したクマ。セリーナ・ウィリアムズがナレーションを担当し、90秒間、女性アスリートたちがバリアを壊す姿を描き出した。構造的には新規撮影とアーカイブ素材の組み合わせにナレーションが乗るシンプルなもので、最先端技術が使われているわけでも見たことのない絵があるわけでもないけど、2019年の代表作になることがほぼ決まった作品クマ。
▶Google|100 Billion Words|2019毎日1000億語が、誰かの「ありがとう」になる / Google「100 Billion Words」12カ国で撮影され、2100万回以上再生されたこのCMは、「How are you」「Thank you」「I love you」が世界で最も翻訳される言葉だと教えてくれるクマ。データがそう言ってるクマ。そして、そのデータの裏に何億ものドラマがあることを、淡々と、でも確実に伝えてくるクマ。
▶JOHNSON & JOHNSON|5B|2019ブランドが、映画として成立してしまった / Johnson & Johnson「5B」94分間のドキュメンタリーフィルムが、Cannes Lions Entertainment 部門でグランプリを獲った。ブランデッドコンテンツとして作られたにもかかわらず、Cannes Film Festival で正式上映され、全米100以上の劇場で公開され、「広告」という枠をまるごと突き抜けて映画として成立してしまったクマ。これがどれだけヤバいことか、クマにも分かるクマ。