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ブラピと、キャメロンディアスと、ソフトバンクと。

SoftBank|ブラッド・ピット|2015

ブラピと、キャメロンディアスと、ソフトバンクと。

初めてテレビで観たとき、さすがに「うおぉ」と声に出して言ってしまった記憶がある。それ以外の記憶は曖昧だけど、Vodafone買って一気に勝負に来る感じみたいなのが社会に伝わってきてて、で、ブラピとキャメロンディアスでどーん、と。ただただカッコイイだけのCMなんだけど、ただただカッコよければいいんだな、って。同じようにジョージ・クルーニーがめちゃめちゃカッコイイやつは翌年かー。構造は似てるんだけど、ソフトバンクの方はコピー一切なしで「=」だけでコミュニケーションしてるのが映像から一切の説明的要素を削っててすごい。

メールのない時代のメール / 東京ガス「家族の絆・お弁当メール」

東京ガス|家族の絆・お弁当メール|2015

メールのない時代のメール / 東京ガス「家族の絆・お弁当メール」

わずか90秒なのに、その場で泣いてしまったクマ。偶然テレビから流れてきて、幸運にも頭から観られて、そのまま涙が溢れたクマ。「母が作るお弁当」という、それだけで猛烈に強いマテリアルを、「メール」という今風に仕立てて見せる。口数の少ない息子へ、母が毎日作るお弁当が、一方的な、でも確かな「メッセージ」になっているクマ。

Honda CM「負けるもんか(プロダクト)篇」

Honda|負けるもんか|2015

Honda CM「負けるもんか(プロダクト)篇」

がんばっていれば、いつか報われる。 持ち続ければ、夢はかなう。 そんなのは幻想だ。 たいてい、努力は報われない。 たいてい、正義は勝てやしない。 たいてい、夢はかなわない。 そんなこと、現実の世の中ではよくあることだ。 けれど、それがどうした? スタートはそこからだ。 新しいことをやれば、必ずしくじる。腹が立つ。 だから、寝る時間、食う時間を惜しんで、 何度でもやる。 さあ、 きのうまでの自分を超えろ。 きのうまでのHondaを超えろ。 傑作というほかないんだけど、世の中の捉え方というか、Hondaに対する視線の注がれ方というか、そういうのを本当に丹念に考えたんだろうなあ、という印象が強い一本。「私たちはがんばります」っていうことを言っているだけだし、ともすると「はいはいがんばって」になりそうなテーマを、うまく国民の最大公約数まで持って行った感じ。人はひとりも出てこないけど、けれど、自分を投影したひとが多いんじゃないかしら。大好きです。

ドコモ dビデオ CM ①出会い篇 ②転校生篇 石井杏奈 小松菜奈

NTTドコモ|dビデオ|2015

ドコモ dビデオ CM ①出会い篇 ②転校生篇 石井杏奈 小松菜奈

冷静に考えれば「こんなこと起こりえない」と気づくのだけど、もしかしたら四国あたりの自然が残るどこかの公立高校の周りではこういうことが起きているのかもな、起きているんだろうな、と思わせるところに、まさに「物語」のちからなんだろうな、なんて。とにかく石井杏奈と小松菜奈がかわいすぎて、ここ最近で一番繰り返しみたフィルムかもしれないな、と思うほど。ちなみにサービスを使ってみようとか一切思いませんでした。割と広告にやられるほうだと思うんだけど、そのへんのバランス、ね。音楽も向井秀徳風(あくまで「風」)でかっこ良くて、あと、グラフィックもかっこよくて、コピーもかっこよくて、まあ、全部カッコ良かったっす。参りました。

Friend Ship Project 第4弾 家族の絆「ゆうなの夏休み」

Friend Ship Project|ゆうなの夏休み|2015

Friend Ship Project 第4弾 家族の絆「ゆうなの夏休み」

複数のクライアントが先に決まっていて、クリエーターが長尺のCMを作る企画。シリーズ通して多少の出来不出来、いや、好き嫌いはあるんだけど、どれも一定レベル以上の作品になっててやっぱりすごいひとはすごいなー、と。その中でもこの第4弾が素晴らしくて、大森南朋、桜井幸子という名優に依るところも大きいけれど、人生の酸いも甘いもギュッと詰め込まれた5分間。ただ、ここから分かるのは、やっぱりクライアントのことをちゃんと考えるよりも、そんなに考えないほうが面白いんだな、というちょっと悲しい事実。そもそもなにがマーケティングされてるかわからないしね、これ。

三菱自動車 Heart-Beat Motors CM

三菱自動車|Heart-Beat Motors|2015

三菱自動車 Heart-Beat Motors CM

ドキドキするような自動車、ワクワクするような自動車。そういうことが本質というか、本能を刺激するというか、まあ、車ってそういうことでいい気もする。ぶつからないとか、ピタッと止まるとか、燃費がいいとか環境が良いとか。いいんだけど、そうじゃなくて、ほしいでしょ? 素敵でしょ? みたいな車が、広告が、もっとみたいな! この中だと結婚式間近の女性と父親(これもセオリーのひとつ)を描いたものがとても良くて、新聞15段もすごくすごく良かった記憶があります。三菱自動車ってもはや具体的なイメージがないけど、こういうのもう一度、やらないかなー。

宮崎あおい CM アースミュージック&エコロジー 「合唱」篇

アースミュージック&エコロジー|合唱|2015

宮崎あおい CM アースミュージック&エコロジー 「合唱」篇

ギリギリ、ギリギリなんだけど、ギリギリアウトな気がしていて、これはもちろん個人の感想でしかないし、それを軽やかに言語化する能力も持ち合わせていないのだけれども、さすがにアースミュージックアンドエコロジーと宮崎あおいに「Nobody Is Right」までは背負えないんじゃないかと。露出のタイミングとか(安保法制の話ね)完璧だったし、仕掛ける側からしてみれば世の中ざわついて成功、っていう感じなのかもしれないけど、ブランドとは何か、ファクトに基づいたブランディングとは何か、というところをちゃんと考えたいな、と思わせる作品でした。

SUUMO(スーモ)TVCM 「足跡」

SUUMO|足跡|2015

SUUMO(スーモ)TVCM 「足跡」

「無駄遣いもしない、不摂生もやめる」「ほんとかな?」のあとの「ほんとだよ、ぼく知ってるもん。」で不意に涙が出てしまった。そして、もう欲しいものがないから、と仕送りを続ける田舎の母。どちらもありふれたシーン、ともすれば典型的過ぎるシーンだけど、妖精のような、それでも現実のような自分の子どもを登場させることで、自分の心境を投影させて、不思議な感じの仕上がりになってる。ターゲットは家を買おうかなと思っている30代〜40代くらい、子どもが小学校に入るかな、くらいの年齢層だろうし、響くだろうなあ、これ。あと、岡田義徳の幅がすごいね。

ジョージア「男ですいません」

ジョージア|男ですいません|2015

ジョージア「男ですいません」

コアメッセージに設定された「男ですいません」がガツンとくる。ターゲットが超クリアで、それでも主要購買層であろうガテン系の男だけではなく、もう少しユニバーサルなところでチャレンジしているところが、とんでもなくいい。缶コーヒーって、なんとなく男の「事後」にとても効く感じがあって、そのへんの感じをうまくすくい取ってる感じがある。CMなのにバスキュールが総合代理店に勝った、ということで話題になっていたはず。旧来型のプランニングからは出てこない、とは思わないけど、確かに切り口は新鮮だなー、と恐れいった記憶がございます。とてもいい。

読売新聞/企業CM「僕の走れなかった道」篇

読売新聞|僕の走れなかった道|2015

読売新聞/企業CM「僕の走れなかった道」篇

冒頭の「子どもの頃は、みんな、スポーツ選手になりたかった」は賛否両論ありそうなんだけど、これがこの企画の肝であり、これを通せる読売新聞はイカすな、と思いました。ここを飲み込めた人は感動、飲み込めない人は最後まで見れない長尺、という感じかと。わたしは当然ながら前者です。それにしても、こういう作品に対して「脱落した(ように描かれている)側への配慮が足りない」とか言い出す生活者の方が結構いるんだけど、これってどういう現象なんだろう。WEBで可視化されただけで、元々あった感情なのかな。

アミノバリュー「きのうの自分に、勝てる気がする」

大塚製薬 アミノバリュー|きのうの自分に、勝てる気がする|2015

アミノバリュー「きのうの自分に、勝てる気がする」

たくさん出稿していたでも、この商品をたくさん消費したでもないのに、とてもとても印象に残っているCM。Messengersの曲がとてもいいのと、このMovieでいう0:10くらいの、おそらくゴルフボールを探しているであろう女性の首振りがメロディとタイミングあってるなあ、っていうのがものすごく強く記憶されている。リズムが大事で、ノリが大事だなあ、と今思うと感じる。体が動く感じ、というか。そうか、アミノバリューって大塚製薬なのか。大塚製薬っていいCM多いよなあ。あれとかこれとか。

全ての人間の全ての人生には例外なくドラマが内包されている / キリン CM 香川真司 「応援する者」篇

キリン|応援する者|2015

全ての人間の全ての人生には例外なくドラマが内包されている / キリン CM 香川真司 「応援する者」篇

わずか2分。でも、その1秒1秒に想いが込められた2分。贅沢だなあ、と思ったり、でもこれくらい贅沢じゃないとここまで来ないよなあ、と思ったり、クマ。最初の演出は必要だったのかな、と唯一思うけど、それは好みの話で、圧倒的な名作。すべての選手にこういうドラマが間違いなくあると思うから、誰かがお金を払って全員分作って欲しい。心から。もう少し言えば、全ての人間の全ての人生には例外なくドラマが内包されているので、「演出されたい」と望む権利があると思う。ひとつでも多く演出したいクマ。

キリン/FIRE「サラリーマン編」木村拓哉

キリン|FIRE「サラリーマン編」|2015

キリン/FIRE「サラリーマン編」木村拓哉

モンティ・パイソンの曲に乗って突き進むリーマン・キムタク。もうそれだけでいいんだけど猛烈な手間を感じさせない軽快な編集で一気に見せ切る30秒。朝見ると「今日はツイてる」と思ったほど好きだった。けど、今日までなんのCMかすっかり忘れていたし、それに缶コーヒーは嫌いじゃなかったけど「CLASSICO & VANILLA」なんてものは街中でも見なかったしもちろん飲んだこともない。すばらしい作品でも商品性に落ちてないとまったく印象に残らないのね、と今強く印象に残りました。

HONDA「試す人になろう」

HONDA|試す人になろう|2015

HONDA「試す人になろう」

「負けるもんか」と(たぶん)ほぼ同時期に突然現れた傑作。「試す人になろう」というメッセージからすると新卒採用向けとかに作られたのかしら。別に破天荒なことをしようとか、あるいはバカをやろうとか、そういう意味ではなく、あくまで前向きに、それでも新しいことにチャレンジするんだ、そういう人がほしいんだ、という意思が強く強く伝わって、ホンダで働きたいと強く思わせる(実際わたし自身も強く思った)一本。現実はいろいろと違う、とかあるんだろうけど、いいなあ、ああいう職場!

ジョージアで行きましょう(明日があるさ)

ジョージア|明日があるさ|2015

ジョージアで行きましょう(明日があるさ)

コカ・コーラの缶コーヒー、ジョージアのビッグキャンペーン。当時の吉本人気芸人勢揃い、だけならまだしも、坂本九の名曲「明日があるさ」を現代風にアレンジしてキャンペーンソングに使用。プライズも(今見るとちょっとダサいかな、と感じるものの)豪華で、私の周りでもCMも、キャンペーンも話題になっていたのを思い出します。最終的には「Re:Japan」というユニットとして紅白に出て大盛り上がりと、いち企業のキャンペーンの枠を超えたスケールの大きさが印象的です。

TOSANDO/東山堂 music CM 披露宴編

東山堂|披露宴|2015

TOSANDO/東山堂 music CM 披露宴編

ありがたいなシチュエーションにありがちなストーリーとありがちな曲、と言ってしまってはアレだけど、なにひとつサプライズもなければ仕掛けもないのにこんなにも号泣してしまうのはやはり演技と演出に尽きる、はず。泣き崩れる新婦役もすばらしいけど、ほとんど同じトーンで演じきる(からこそリアリティと味がある)父親役の役者の演技には鳥肌が立つ。ドキュメンタリーでもこういうの作れるだろうけど、3分ではまとまらないだろうな、こういうのがCMの役目のひとつだな、と。

日清カップヌードル「SURVIVE!」

日清食品|SURVIVE!|2015

日清カップヌードル「SURVIVE!」

商品特性からCMで行うコミュニケーションまでどれくらいジャンプがあるか、っていうのが大切なのかな、とかまともに考えつつも、「大変な状況にカップヌードル」くらいの伝わり方しかしてない気がしていて、まあ、話題になりゃいいのか、こういうブランドは、と思ったり。作品としては超好きです。ファインセンキュー、アンドユー、ってなんかいいたくなるし。それにしても、オリンピックが近づくにつれ笑えないジョークになってくるから、日本人がんばらないと。特に東京人。

電車は転職できない。

ハローワーク新潟|電車は転職できない|2015

電車は転職できない。

予算的な制約がいい方向に働くのか、クライアントの胆力がすごいのか、理由はさまざまだと思うものの、ローカルからたまに強烈な名作が現れる。で、これはちょっと古いけど大好きな一本。きかんしゃトーマスかな? というトーンで描いていた序盤から「で!も!」で一気に、世界観はそのままにコアメッセージへ。いや、別に電車と比べる必要なんてひとつもないんだけど、そうだな、人間だから転職できるんだな、と思ってしまう不思議な展開。よくよく計算されている。

ホットペッパーのアテレコCM

ホットペッパー|アテレコCM|2015

ホットペッパーのアテレコCM

自分がもし関西人だったらこういうのを思いつく脳の作りだったのだろうか、と思うほど、自分の思考回路とは遠いところにある、それでも大好きな快作。この作品について語られる時にはほぼ必ず「これ、ありものじゃなくて新撮したやつにアテレコしたらしいよ」「アテレコの声はCMプランナーらしいよ」みたいなことが語られるわけで、つまるところ伝説には必ず(バック)ストーリーが存在するということ、なのかな。表に出ないけど、語られると納得するような裏話が。